機械の基礎知識

機械使用時の必要資格一覧

機械使用時の必要資格一覧

機械名 区分 資格分類 作業装置操作資格及び教育講習内容 公道走行の運転資格(免許)
掘削機
(バックホー)
機体重量3t未満 特別教育 車両系建設機械(整地・運搬・積込・掘削)
機体重量3t以上 技能講習
ブレーカー付
バックホー
機体重量3t未満 特別教育 車両系建設機械解体用
機体重量3t以上 技能講習
ホイールローダ 機体重量3t未満 特別教育 車両系建設機械(整地・運搬・積込・掘削) (緑ナンバー) 小型特殊以上
機体重量3t以上 技能講習 (白ナンバー) 大型特殊
ブルドーザ 機体重量3t未満 特別教育 車両系建設機械(整地・運搬・積込・掘削)
機体重量3t以上 技能講習
ローラー 重量制限なし 特別教育 ローラーの運転の業務 (緑ナンバー) 小型特殊以上※
クローラダンプホイールキャリー 最大積載量1t未満 特別教育 不整地運搬車
最大積載量1t以上 技能講習
フォークリフト 最大荷重1t未満 特別教育 フォークリフトの運転 (緑ナンバー) 小型特殊以上
最大荷重1t以上 技能講習 (白ナンバー) 大型特殊
高所作業車 作業床高さ10m未満 特別教育 高所作業車の運転 普通免許以上
作業床高さ10m以上 技能講習 (スカイマスター、リフトトラック)
小型移動式クレーン 最大吊上1t未満 特別教育 小型移動式クレーンの運転 普通免許以上
最大吊上1t以上5t未満 技能講習 (クレーン付トラック)
最大吊上1t未満 特別教育 玉掛け
最大吊上1t以上 技能講習
ガス溶接等作業者 技能講習 アセチレン、プロパン等の、可燃性ガス及び酸素を用いる金属の溶接、溶断(ガス切断)、加熱の作業
巻上げ機(ウインチ) 特別教育 動力により駆動される巻上げ機の運転の業務
自由研削砥石 特別教育 自由研削砥石の取替え又は取替え時の試運転の業務
電気取扱業務(低圧) 特別教育 充電電路またはその支持物の敷設、点検、修理、操作、充電部分が露出した開閉器の操作
特定粉じん作業 特別教育 常時特定粉じんに係わる作業
チェーンソー 特別教育 チェーンソーの操作作業
振動工具 特別教育 チェーンソー以外の振動工具の取扱業務
アーク溶接業務 特別教育 アーク溶接機を用いて行う金属の溶接、溶断等の業務
バイク(50cc) 原動機付自動車免許
※公道走行には大型特殊免許が必要となる新小型特殊車両もあります。
自動車 車両総重量 最大積載量 乗員定員 公道走行の運転資格
大型自動車 11t以上 6.5t以上 30人以上 大型免許
中型自動車 5t以上11t未満 3t以上6.5t未満 11人以上29人以下 中型免許
普通自動車 5t未満 3t未満 10人以下 普通免許

中型自動車・中型免許新設について

平成19年6月より道路交通法の一部が改正されました。 これにより、貨物自動車の事故防止のために車両総重量5トン以上11トン未満などの自動車が「中型自動車」と定義され、これに対応する「中型免許」「中型第二種免許」が新設がされました。

旧制度の普通免許を持っている方は

改正前の普通免許を受けている方については、車両総重量8トン、最大積載量5トン未満までの限定が付加された中型免許を受けているものとみなすこととされています。

新制度の普通免許で中型自動車を運転すると

無免許運転となり、罰則は1年以下の懲役または30万円以下の罰金、違反点は19点となります。

大型・中型・普通自動車はどこで判断できる?

まず、該当車両の車検証で、車両総重量、最大積載量、乗車定員を確認してください。 最大積載量が3トン未満であっても車両総重量が5トンを越えるものは中型自動車となりますのでナンバープレートの大きさや最大積載量のステッカーなど外観だけの判断は禁物です。

クレーン付きトラックの安全作業について

移動式クレーン作業にかかわる資格等

「小型移動式クレーン運転技能講習」を修了した方は5t未満のクレーンを運転することができます。 但し、3t以上のクレーンは、3t未満のクレーンには無い法令があります。

クレーン能力 0.5t~1t未満 1t~3t未満 3t~5t未満
クレーン
オペレーター
移動式クレーンの運転の業務に係る
特別教育 (つり上げ荷重1t未満)
小型移動式クレーン運転技能講習
(つり上荷重1t以上5t未満)
玉掛けの業務に係る特別教育
(つり上げ荷重1t未満のクレーン等にかかわる作業)
玉掛け技能講習
(つり上荷重1t以上)
クレーン所有者 定期自主検査(年次検査、月次検査?三年間の記録保存)作業開始前点検
荷重試験・安定度試験(0.5t?3t未満) 設置報告
性能試験(移動式クレーン検査証・有効期間の更新)
変更(変更検査)、休止(再使用検査)、廃止届
使用検査(一度廃止届を出したものを再び設置)
クレーンメーカー 製造許可
製造検査(一台ごと)
注 : つり上げ荷重=定格荷重+フック・クラブバケット等のつり具の荷重を表す。

作業前の注意

  • 作業に適した服装で作業してください。
  • 必ず作業前点検をし、巻過防止装置、巻過警報装置等に異常の無いことを確認してください。
  • 玉掛け用具も合わせて点検してください。
  • クレーンは水平な堅土上に設置してください。
  • また、路肩の崩壊、地盤の不同沈下等のないように十分養生して設置してください。
  • アウトリガはできる限り最大張出状態で作業するように心掛けて、必ずスライド用ロックピンで固定してください。
  • 作業前に巻過警報装置用電源スイッチを必ずONにしてください。走行時はスイッチがOFFになっています。
  • 一般道路上で作業する場合は、本機の前後には立ち入り禁止等の標識を立て、一般の通行人および自動車による事故を防いでください。

作業中の注意

  • クレーン作業は定格荷重以内で行ってください。
  • 無理なクレーン作業は事故の元です。オーバーロードは絶対にしないでください。
  • 荷を吊るとブームのたわみによって作業範囲が移動します。吊り荷の動きに注意してください。
  • 操作に慣れるまではゆっくりと操作してください。
  • 特に旋回操作はゆっくりと操作しないと荷振れして非常に危険です。
  • 作業中は周囲の状況をよく確認し十分に注意して操作してください。
  • 吊り荷ばかりに気をとられず、頭上の障害物にも気を配ってください。
  • 後方から側方への旋回は安定が減少しますので、側方へ旋回する場合、安定を確かめながらゆっくりと旋回してください。
  • 前方吊上から側方への旋回は特に注意してください。
  • 前方は側方より安定が減少します。
  • 前方へ旋回する場合、空車時定格総荷重の4分の1(25%)以下で作業してください。
  • 荷物の吊り降ろし作業では安定が大きく変化します。特に最終荷物の吊り降しには十分注意してください。
  • 荷物の横引き作業や引込み作業をしないでください。
  • 横引き、引込み作業はクレーンに過大な負荷が加わり危険です。
  • ブーム伸縮操作時フックが巻げ(伸び)巻下げ(縮み)状態になります。
  • 巻きすぎにならないように注意してください。
  • 作業半径内には危険ですので関係者以外は絶対に立ち入らせないでください。
  • 積荷は片荷にならないように均等に積み込んでください。
  • 積荷を降ろす場合において、中抜き(下抜き)作業はしないでください。荷崩れの元になります。

作業終了後の注意

  • ブームを全縮小し、指定された方向に格納して、フックを必ずフック掛けに固定してください。
  • アウトリガは格納してスライドロックピンで固定してください。
  • アクセルレバーを低速の位置に戻し、ロックしてください。
  • P.T.Oレバーは「断」の状態にしておいてください。
  • 巻過警報装置のスイッチをOFFにしておいてください。
  • 格納時にワイヤー巻き過ぎ防止レバーを確認してください。

揚重機に関する法的手続きと義務について

手続きについて

0.5t以上の電気チェーンブロックを手動トロリまたは電気トロリと結合してお使いになる場合には「クレーン等安全規則」の適用を受け、あらかじめ所轄の労働基準監督署へ届け出(設置・設置報告書)が義務づけられておりますので、必ず届け出をすませてください。

資格について

クレーンの運転あるいは玉掛けの業務にたずさわる作業者は、それぞれ定められた資格をもっていなければなりませんのでご注意ください。

クレーン等の設置に関する諸規則

吊り上げ荷重項目 0.5t未満 0.5t以上 3t未満 3t以上
製造許可申請
(共同製造)
適用除外
(クレーン則第2条)
クレーン製造許可申請
(クレーン則第3条)
設置届 クレーン製造許可申請
(クレーン則第5条)
設置報告 クレーン設置報告書
(クレーン則第11条)

注 : 3t以上のクレーンはクレーン安全規則第3条により、労働基準局の製造許可を受けないと製造ができません。

クレーン運転者および玉掛作業者の資格

クレーンの容量項目 0.5t未満 0.5t以上1t未満 1t以上5t未満 5t以上
クレーン運転者の資格 機上運転式クレーン
無線操作式クレーン
適用除外 クレーンの運転の業務に係る特別教育
(クレーン則第21条)
クレーン運転士免許
(クレーン則第22条)
床上運転式クレーン 床上運転式クレーンに限定した
クレーン運転士の免許
(クレーン則第224条)
床上操作式クレーン 床上操作式クレーン技能講習
(クレーン則第22条)
玉掛作業者の資格 玉掛けの業務に係る特別教育
(クレーン則第222条)
玉掛け技能講習
(クレーン則第221条)

高所作業車の使用上の注意

資格について

作業床高さ2m以上10m未満の高所作業車の運転の業務に従事する方は高所作業車運転特別教育を、また作業床高さ10m以上の高所作業車の運転の業務に従事する方は、高所作業車運転技能講習を修了していなければなりません。

作業前の注意

  • ヘルメット、安全帯を着用し、必ず機体本体に安全帯を装着してください。
  • 積載荷重を厳守し、ゲージ(作業台)内又はバケット内は常に清掃し余分なものを載せないでください。
  • 作業前に必ず始業点検(エンジンオイル・冷却水・燃料等)を実地し、安全装置が正常に作動する事を確認したうえで作業を始めてください。
  • 機械は水平に設置してください(アウトリガーは最大限に張り出すこと)
  • 坂道での駐車及び使用は避けるてください。
  • 悪天候のときは使用を避けてください。

作業中の注意

  • ゲージ(作業台)又はバケットから乗り出したり、手すりに足をかけて作業しないでください。
  • 作業中は常に周りの状況に気を配り、作業範囲に人を立ち入らせないでください。
  • 安全装置を外したり、機械の能力以上の仕事をさせないでください。
  • 機械に何らかの異常が認められた時はすみやかに責任者に報告してください。
  • レバー操作はゆっくり行ってください。
  • 上昇中(旋回中)は特に頭上に注意してください。
  • 定格荷重を必ず守り作業を行ってください。

発電機に関連する主な法規

電気事業法

出力10kW以上の発電設備は、電気事業法上『発電所』として扱われ、『自家用電気工作物』の適用を受けます。当社で取り扱う可搬型エンジン発電機についても、出力10kW以上の商品は『自家用電気工作物』となり、『移動用電気工作物』として以下の諸規定を受けることになります。

  • 『移動用電気工作物』の取り扱いについて
    • (平成17.05.20原院第1号経済産業省原子力安全・保安院長通達) 移動用電気工作物(発電機)を使用するユーザー(建設業者等)が本通達に従い、当該電気工作物を使用する場所を直轄する産業保安監督部長に下記の届出をしなければなりません。
  • 1. 保安規定の届出
    • 移動用電気工作物を接地し使用する者が、維持及び運用(移動の区域、修理、改造、保管、点検、整備、使用、据付等)について保安規定を作成し、届け出なければなりません。
  • 2. 主任技術者選任の届出
    • 移動用電気工作物を接地し使用する者が、使用する場所またはこれを直接統括する事業所の主任技術者を選任し、届け出なければなりません。
  • 3. 工事計画の届出(エンジン発電機は10,000kw以上が対象)
    • 移動用電気工作物を接地し使用する者が、設置または変更の工事をしようとする時に届け出なければなりません。

電気関係報告規則(電気事故報告書等)について

電気関係報告規則において移動用電気工作物の「設置の場所を管轄する産業保安監督部長」とは、当該移動用電気工作物の使用の場所を管轄する経済産業保安監督部長とします。

電気工事士法

電気機器の端子にコードをネジ止めする作業、ヒューズの取付け、取外し等の軽微な工事は、電気工事士でなくても行う事ができます(軽微な工事)。但し、接地(アース)線を発電機に取付け、接地線相互もしくは接地線と接地極とを接続し、または接地極を地面に埋設する作業は電気工事士以外が従事してはならない旨が定められています。

電気工事業法

電気工事士法に規定する一般用電気工作物及び自家用電気工作物(500kW未満の需要設備)の電気工事を行う場合(但し上記の「軽微な工事」を除く)には、経済産業大臣または都道府県知事に電気工事業者として登録または通知をしなければなりません。

発電機に関する知識

発電機の容量について KVAとKW

1kVAとkW1ワット(W)とは、1ボルト(V)の電圧が加わって、1アンペア(A)の電流が流れたときの電力で、電力(W)=電圧(V)×電流(A)の公式であらわされます。
交流の場合は、電圧と電流の位相がずれるため、すべての電力が全部有効に使されません。
実際に力や熱になる有効電力と、全く仕事をしない無効電力にわかれます。
したがって、kVAとは有効電力+無効電力であらわされる表面上の電力のことで、皮相電力と呼び、kWを有効電力と呼びます。また、有効電力を皮相電力でわった値を力率と呼んでいます。

一般的に発電機の大きさは、kVAで表示してありますから、定格電力(kW)=定格出力(kVA)×力率(おおむね0.8)で有効電力量を算定します。
(例) 100kVAの発電機の定格電力は、100×0.8=80kWとなります。

使用機器に必要な発電機の容量

発電機容量は、使用機器の諸条件により大きく左右されます。
使用機器には「定常運転時」と「始動時」とで、必要な発電機容量の違うものがあります。「定常運転時」とは、たとえば、5kWのコンプレッサが5kWの仕事をしている状態を、又「始動時」とは、コンプレッサが最初に始動する状態をいいます。
各機器を使用するのに必要な発電機容量の目やすとなる算出方法については次の算出方法を参照ください。

蛍光灯・水銀灯等(ハロゲン負荷)の場合

定常時
発電機容量(kW)=定格消費電力(kW)×1.2~1.8
始動時
発電機容量(kW)=定格消費電力(kW)×約2.1~2.8

白熱灯・電熱器(抵抗負荷)の場合

定常時
発電機容量(kW)=定格消費電力(kW)×約1
始動時
発電機容量(kW)=定格消費電力(kW)×約1

ドリル・サンダー等の電動工具(交流整流子電動機)の場合

定常時
発電機容量(kW)=定格消費電力(kW)×約1.3
始動時
発電機容量(kW)=定格消費電力(kW)×約2

水中ポンプ・コンプレッサ等(誘導電動機)の場合

定常時
発電機容量(kW)=定格消費電力(kW)×約1.25
始動時
発電機容量(kW)=定格消費電力(kW)×約3

三相四線式の負荷の接続方法と使用できる容量

負荷が三組200Vの場合

負荷容量は発電機定格出力まで使用できます。

負荷が単相200Vの場合

(イ)1線間のみ使用の場合
負荷容量は発電機定格出力の1/2まで使用できます。

(ロ)2線間または3線間使用の場合
1線間の負荷容量は発電機定格出力の1/3まで使用でき、3線間を均一に使用するときは発電機定格出力まで使用できます。

負荷が単相100Vの場合
三相四線式の場合、線間電圧が200V/220Vのとき、相間電圧は115V/127Vとなっており商用電源より15V/27V高くなっていますので使用する負荷によっては注意が必要です。
1相間の負荷容量は発電機定格出力の1/3まで使用でき、3相間を均一に使用するときは発電機定格出力まで使用できます。(BLG-10FSSは、50/60Hzともに線間電圧200V、相間電圧115Vとなります)

発電機の選定

三相モーター(水中ポンプ・送風機等)を負荷として使用する場合の発電機の選定方法(表を使用する方法)

<表1>起動時に必要な発電機容量

負荷(kW) 1.5 2.2 3.7 5.5 7.5 11 19 22 37 45 60 75
始動方法 直入 5.1 7.4 12.5 18.6 25.4 37.2 64.2 74.4 125.1 152.1 202.9 253.6
(kVA) スターデルタ 3.4 5 8.4 12.5 17 24.9 43 49.8 83.8 102 136 170

<表2>運転のために必要な発電機容量

負荷(kW) 1.5 2.2 3.7 5.5 7.5 11 19 22 37 45 60 75
出力(kVA) 2.2 3.3 5.5 8.1 11.1 16.2 27.9 32.4 54.4 66.2 88.3 111

<表3>周波数別の発電機容量

50Hz(kVA) 10 20 37 50 75 125 195 270 340 450 550 700
60Hz(kVA) 13 25 45 60 90 150 220 300 400 500 600 800

1台だけの始動または複数台の同時始動の場合の選定

上記<表1>から負荷(KW)と始動方法で必要発電機容量(KVA)を合計します。
次に<表3>から合計を上回る発電機を選定します。

[例1] 19kWの水中ポンプを直入で始動するのに必要な発電機容量は?

  • <表1>より
    64.2kVAが求められます。
  • この容量を上回る発電機は、<表3>より
    50Hzでは75kVA、60Hzでは90kVAとなります。

[例2] 3.7kWのミキサーと37kWのスター-Δ起動の水中ポンプを同時に始動するために必要な発電機容量は?

  • <表1>より ミキサー(12.5)+水中ポンプ(83.8)=96.3kVA
    が求められます。
  • この容量を上回る発電機は、<表3>より
    50Hzでは125kVA、60Hzでは150kVAとなります。

[例3] 50Hzで75kVAの発電機で11kWの水中ポンプを1台始動させる場合、
あとどのくらいのポンプを同時に始動できるか?

  • 11kWのポンプを始動するには37.0kVAが必要なので<表1>より
    75kVA-37kVA=38kVAが、残り負荷の最大起動容量です。
    これを<表1>に当てはめてみると
    11kW1台(もしくは5.5kW2台)の水中ポンプが起動可能です。

複数台の負荷を順番に始動させる場合(順次始動)

分電盤を用い、負荷を順番に始動するケースがあります。
この場合の発電機容量は、

運転のために必要な発電機容量(最後の1台を除いた各負荷の合計)+最後の1台の起動容量=必要発電機容量
となります。
(運転のために必要な発電機容量は<表2>より、最後の1台の起動容量は<表1>より算出します。)

上記の計算で得られた必要発電機容量を上回る発電機容量を<表3>から選定します。
※ただし、最後の1台を起動する前の単体最大負荷の起動容量を上回る必要があります。

[例4] 5.5kWの送風機を4台順番に始動する場合の必要発電機容量は?

  • 運転のために必要な発電機容量(最後の1台を除いた各負荷の合計)は、表2より8.1kVA×3(台)=24.3kVAとなります。
  • 最後の1台を始動するためには、表1より
    18.6kVAが必要となり、必要発電機容量は24.3+18.6=42.9kVAとなります。
  • 使用発電機は、表3より50Hzで50kVA、60Hzで45kVAを選定します。

[例5]水中ポンプ37kW(スターデルタ起動)を始動し、
次に2.2kWの水中ポンプを2台同時に始動する場合の必要発電機容量は?

  • 37kWの水中ポンプ運転状態の発電機容量は、表2より54.4kVAとなります。
  • 2.2kWの水中ポンプ2台を同時始動させるためには、表1より7.4kVA×2(台)=14.8kVAが必要となり、必要発電機容量は54.4+14.8=69.6kVAとなります。
  • この場合の使用発電機は、83.8kVAを基準に表3より、50Hzで125kVA、60Hzで90kVAを選定します。

アースの設置方法

漏電リレー用接地端子(機能接地端子)からアース棒を地中に正しく埋め込んでください(原則は単独で配線)。 外函接地端子にはアース線を接続し、アース棒を正しく埋め込んでください。

アースの設置方法
  • O(オー)端子にはアース線を接続しないでください。
  • 負荷機器の外函にも必ずアース棒を接続してください。
  • 安全装置を外したり、機械の能力以上の仕事をさせないでください。
  • 図は、独立接地方式の配線例を示しています。

代表的な例であり、ご使用になる発電機とは異なる場合がございます。
詳しい仕様につきましては、発電機の取扱い説明書をご覧ください。

三相200V配線 単相三線100V配線

発電機にて三相三線200V配線 単相三線100V配線の違い

発電機にて三相200V配線 単相三線100V配線の違い 代表的な例であり、ご使用になる発電機とは異なる場合がございます。
詳しい仕様につきましては、発電機の取扱い説明書をご覧ください。

溶接機と溶接棒の選定

溶接機と溶接棒の選定

現在生産されているエンジン溶接機のほとんどが発電機と兼用機です。
溶接を行なう場合、使用溶接棒の太さにより溶接電流は決まります。棒径と溶接機の関係は下記のようになります。

溶接ケーブル(2次側)の選定

溶接ケーブルは地面を引きずり回すことが多いので、丈夫で柔軟な溶接用キャプタイヤケーブルを使用してください。また長さに応じた推奨ケーブル以上の細いケーブルを使用すると、ケーブル自身の抵抗によって溶接ホルダと母材間の電圧が降下し、アークの不安定原因となって溶接作業はやりにくくなります。

溶接ケーブルの太さは長さと溶接電流から次の表を目安として、これ以上の太さのものを選定してください。

ケーブルの長さ
溶接電流
公称断面積(mm2)(sq)
20m 40m 60m 80m 100m
100A 22 30 30 38 50
150A 30 30 38 60 60
200A 30 38 60 80 80
240A 38 50 80 100 125
300A 38 60 100 125 125
380A 60 100 125 150 150

溶接ケーブルの太さを求める計算式

ケーブル太さ (mm2) =1/58×溶接電流 (A) ×ケーブル長さ (L) / 電圧降下 (V)

*ケーブル長さは往復 (アース線を含む) の長さです。また、電圧降下は5V以内として計算してください。

この計算結果がケーブルの許容電流値 (含む使用率) 以上であれば計算値より、以下であれば許容電流値よりケーブル太さを選定します。

1次側電源のヒューズ容量(ブレーカー容量)の選定

容量の求め方

●単相の場合

〔定格入力(KVA)×1000〕÷〔入力電圧(V)〕


●三相の場合

〔定格入力(KVA)×1000〕÷〔入力電圧(V)×√3〕


*ブレーカは、上記で算出された値より上位の定格のものを選定して下さい。

(例)算出値 55→ブレーカ 60A 算出値 125→ブレーカ 150A


エンジン発電機ご使用の場合の容量の求め方
●単相の場合→使用溶接機の定格入力(KVA)の 3 倍以上の出力のもの

●三相の場合→使用溶接機の定格入力(KVA)の 2 倍以上の出力のもの

1次側入力ケーブルのサイズ

概略値は次のように算出します

●単相の場合

定格入力(KVA)÷定格入力電圧(V)×1000=定格入力電流

●三相の場合
定格入力(KVA)÷〔定格入力電圧(V)×√3〕×1000=定格入力電流

上記で算出した定格入力電流を(D)とし、定格使用率をルートした値を(E)とすると、

(D)×(E)= 等価連続電流

キャプタイヤケーブルの電流密度を、5A/m㎡として計算

等価連続電流÷5(m㎡)= キャプタイヤケーブルの断面積

以上の計算で算出されます

(例)
定格入力 11.4KVA 定格入力電圧 200V(三相) 定格使用率 40%(0.4) の溶接機の入力ケーブルのサイズは

11.4÷(200×√3)×1000≒33.5 *(√3 を 1.7 で計算)

33.5×√0.4=21.105 *(√0.4 を 0.63 で計算)

21.105÷5=4.221 となり、選定するキャプタイヤケーブルサイズは 5.5m㎡になります。

(4.2m㎡サイズは規格外で 3.5 か 5.5 になるので数値以上の方を選定します)

*上記算出方法は概略値です。メーカーカタログ推奨のサイズをお使い下さい。

1次側接地ケーブルのサイズ

●1次側入力ケーブルが、14m㎡以下の場合は、入力ケーブル同等以上
●1次側入力ケーブルが、14m㎡以上 38m㎡以下の場合は、14m㎡
●1次側入力ケーブルが、38m㎡以上の場合は、入力ケーブルサイズの 1/2 以上

溶接機の許容使用率

使用率の定義は、10 分間周期で定格出力電流が出力可能な時間です。

350A、使用率 60%の溶接機では、出力 350Aで連続溶接 6 分で 4 分休みという事になります。

以下の計算により、算出されます。

許容使用率=(定格出力電流÷実際の溶接電流)の二乗×定格使用率

(例)350A、60%使用率のアーク溶接機で溶接電流 290Aで溶接した場合は

(350÷290)の二乗×0.6≒0.864 となり、許容使用率は約 86%となります。

つまり、100%で使用したい場合は、
1=(350÷X)の二乗×0.6
X≒270 となり、270A以下なら 100%使用出来る事となります。

*溶接トーチなどは溶接法により定格使用率が異なります。
パルス溶接や交流溶接 は直流溶接に比べ定格使用率は低くなりますのでご注意下さい。

水中ポンプに関する知識

水中ポンプ性能曲線の見方

水中ポンプは『必要揚水量』と『揚程』が分かっている場合、メーカーカタログの性能欄または『性能曲線』から 比較的簡単に選定する事ができます。
溜まり水の排水などの場合には単に『揚程』のみで選定する場合が多いようです。
全揚程Hは『水面から吐き出し面までの差』Haと『配管等との摩擦損失』Hfの合計で(m)で示し、 揚水量Qはその揚程における吐き出し量または必要とする水量で(m3/min)で示します。
性能曲線はこの関係をグラフに示したものです。
ポンプ据付配置図 ポンプ性能曲線と損失揚程曲線
揚程の中で、配管等による損失Hfは水量・配管長・配管径・材質(一部揚液比重も)等により大きく異なり、各条件により一般に『ダーシー式』等の計算で求めます。
ダーシー式
Q:流量(m3/min) λ:摩擦係数 V:流体速度(m/sec) L:配管長:(m) γ:比重量(kg/m3) g:重力加速度 9.8(m/sec2) D:配管直径(m)

目安として、以下の100m当たりの損失水頭(m)表を使用して下さい。
なお、JIS規格の『配管径による標準水量』までの値とします。
また流速Vは管内閉塞防止のため、3(m/sec)以上として下さい。

配管損失の目安

配管100m当たりの損失揚程Hf(m) (サニーホース使用の場合は1.5倍として下さい)

配管径/流量 0.2 0.38 0.5 1 1.5 2 3 4 5 6 逆止弁
2B(50mm) 10.9 36 配管5.8m
3B(75mm) 1.54 4.96 8.33 30 配管8.2m
4B(100mm) 0.36 1.23 2.07 4.4 11.4 27.3 配管11.6m
6B(150mm) 0.14 0.62 1.04 2.21 3.75 7.98 13.4 20.5 30 配管19.2m
8B(200mm) 0.26 0.54 0.93 1.93 3.29 4.97 6.95 配管27.4m
  1. 全揚程H(m) =実際の揚程Ha+損失揚程Hf(逆止弁、エルボは直管相当長さ)
  2. 表で1m3/minの水を4B配管で25m上げようとすればポンプの必要揚程は、H=Ha+Hf×L/100により、 25+4.4×25/100=26.1m。 故に1m3/min -揚程27m以上の性能が必要。

ケーブルの選定方法

負荷によるケーブル選定
使用ケーブルはその敷設周囲温度、場所(環境)等で規定されますが、作業所(現場)内で使用される 3相(動力)用、電動工具用、溶接用ケーブルについて以下の表にまとめています。
極端に細いケーブルを使用すると電圧降下による不具合のほか、発熱による火災の発生もありますので 選定には充分ご注意下さい。

●200V三相負荷の場合(降下電圧ΔV=6%とする)

ケーブル断面積sq(mm2)
負荷容量
kW(A)
ケーブル延長長さ(m)
25 50 75 100 125 150 175 200 250 300
1.5 1.25 3.5 5.5 8 14
2.2 2 3.5 5.5 8 14
3.7 3.5 5.5 8 14 22
5.5 5.5 8 14 22 (30) 38
7.5 8 14 22 (30) 38 45
11 14 22 (30) 38 (50) 60 80
19 22 (30) 38 (50) 60 80 100 (125)
22 22(30) 38 (50) 60 80 100 (125) 150
37 38(50) 60 100 150 200
45 60 80 100 (125) 150 200 (250)
60 80 100 (125) 150 200 (250) 300 (350)
75 100 150 200 (250) 300 400 (450)
※25m以内のケーブル断面積は通常使用されるサイズとしました。(特殊ケーブルの場合を除く)
※100sqの表示は1本のケーブルの場合で、通常のモーターは60sq×2の場合が多いです。
※( )内の数字は参考値で、通常余り使用しないケーブルサイズの為、1サイズ上でご使用下さい。
※負荷容量に対して過剰に大きなサイズが必要となる場合、降下分の電源電圧の調整も有効ですが、他の回路への影響や無負荷時の電圧等を考慮する必要があります。(+10%以内)

●単相負荷の場合(100/200V共通・降下電圧ΔV=6%とする)
ケーブル断面積sq(mm2)
使用する機械
(電圧)
負荷電流
(A)
ケーブル延長長さ(m)
20 40 60 80 100 150 200
水中ポンプ200V-0.75kW(200V) 8 1.25 3.5 3.5 5.5 5.5 14 14

防水プラグ・防水コネクタボディの種類

ボルト径基準による6角二面幅寸法表

メートルねじ

メートルねじ

メートルねじ
ボルト径
D (mm)
6角ボルト・
ナットB1 (mm)
小型・6角ボルト・
ナットB1 (mm)
高力・6角ボルト・
ナットB1 (mm)
6角・穴付き
ボルトB2 (mm)
6角・穴付き
止めねじB3 (mm)
M2 4 - - - -
M2.2 4.5 - - - -
M2.5 5 - - - -
M3 5.5 - - 2.5 1.5
M3.5 6 - - - -
M4 7 - - 3 2
M4.5 8 - - - -
M5 8 - - 4 2.5
M6 10 - - 5 3
M7 11 - - - -
M8 13(14) 12 - 6 4
M10 16(17) 14 - 8 5
M12 18(19) 17 22 10 6
M14 21(22) 19(21) - 12 -
M16 24(26) 22(23) 27 14 8
M18 27(29) 24(26) - 14 -
M20 30(32) 27(29) 32 17 10
M22 32(36) 30(32) 36 17 -
M24 36(38) 32(35) 41 19 -
M27 41 36 46 19 -
M30 46 41 50 22 -
M33 50 46 - 24 -
M36 55(54) 50 - 27 -
M39 60(58) 55 - 27 -
M42 65(63) - - 32 -
M45 70(67) - - 32 -
M48 75(71) - - 36 -
M52 80(77) - - 36 -
M56 85 - - - -
M60 90 - - - -
M64 95 - - - -
M68 100 - - - -
M72 105 - - - -
M76 110 - - - -
M80 115 - - - -
M85 120 - - - -

ウィットねじ

ウィットねじ
ボルト径 D (inch) 6角ボルト・ナット B1 (mm)
W3/8 17
W7/16 19
W1/2 21
W5/8 26
W3/4 32
W7/8 35
W1 41
W1 1/8 46
W1 1/4 50
W1 3/8 54
W1 1/2 58
W1 5/8 63
W1 3/4 67
W7/8 71
W2 77
W2 1/4 85
W2 1/4 95
W2 3/4 105
W3 110
W3 1/4 120

トルク換算表

表の見方

トルク換算表

例)
33kgf・cmをN・mに換算する場合。
30の横軸と、3の縦軸が交わるところ「3.24」がN・mになります。

トルク換算表

N・m
kgf・cm 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
10 0.981 1.08 1.18 1.27 1.37 1.47 1.57 1.67 1.77 1.86
20 1.96 2.06 2.16 2.26 2.35 2.45 2.55 2.65 2.75 2.84
30 2.94 3.04 3.14 3.24 3.33 3.43 3.53 3.63 3.73 3.82
40 3.92 4.02 4.12 4.22 4.31 4.41 4.51 4.61 4.71 4.81
50 4.9 5 5.1 5.2 5.3 5.39 5.49 5.59 5.69 5.79
60 5.88 5.98 6.08 6.18 6.28 6.37 6.47 6.57 6.67 6.77
70 6.86 6.96 7.06 7.16 7.26 7.35 7.45 7.55 7.65 7.75
80 7.85 7.94 8.04 8.14 8.24 8.34 8.43 8.53 8.63 8.73
90 8.83 8.92 9.02 9.12 9.22 9.32 9.41 9.51 9.61 9.71
100 9.81 9.9 10 10.1 10.2 10.3 10.4 10.5 10.6 10.7

N・m
kgf・cm 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90
100 9.81 10.8 11.8 12.7 13.7 14.7 15.7 16.7 17.7 18.6
200 19.6 20.6 21.6 22.6 23.5 24.5 25.5 26.5 27.5 28.4
300 29.4 30.4 31.4 32.4 33.3 34.3 35.3 36.3 37.3 38.2
400 39.2 40.2 41.2 42.2 43.1 44.1 45.1 46.1 47.1 48.1
500 49 50 51 52 53 53.9 54.9 55.9 56.9 57.9
600 58.8 59.8 60.8 61.8 62.8 63.7 64.7 65.7 66.7 67.7
700 68.6 69.6 70.6 71.6 72.6 73.5 74.5 75.5 76.5 77.5
800 78.5 79.4 80.4 81.4 82.4 83.4 84.3 85.3 86.3 87.3
900 88.3 89.2 90.2 91.2 92.2 93.2 94.1 95.1 96.1 97.1
1000 98.1 99 100 101 102 103 104 105 106 107

N・m
kgf・m 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9
10 98.1 108 118 127 137 147 157 167 177 186
20 196 206 216 226 235 245 255 265 275 284
30 294 304 314 324 333 343 353 363 373 382
40 392 402 412 422 431 441 451 461 471 481
50 490 500 510 520 530 539 549 559 569 579
60 588 598 608 618 628 637 647 657 667 677
70 686 696 706 716 726 735 745 755 765 775
80 785 794 804 814 824 834 843 853 863 873
90 883 892 902 912 922 932 941 951 961 971
100 981 990 1000 1010 1020 1030 1040 1050 1060 1070